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脚下照顧

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平成28年申年、皆様いかがお過ごしでしょうか。旧年は各種行事を通して沢山の皆様が本覚寺に足を運んでくださいました。心より感謝申し上げます。

さて、本年は様々な出会いに感謝しながら歩みを進めるべく「脚下照顧」をテーマに掲げさせていただきます。「脚下照顧」とは、もと禅家の語で、他に向かって悟りを追求せず、まず自分の本性をよく見つめよという戒めの語です。転じて、他に向かって理屈を言う前に、まず自分の足元を見て自分のことをよく反省すること、また、足元に気をつけよの意から、身近なことこそに気を使うべきだというときに使われます。

ここ数年の私たちは、先のことばかり考えて動いてきた気がしています。

目は文字通り先を見つめるばかりで、果たして自分たちの立っている足元を見つめたことはあっただろうか。自分たちと向き合い、その行いを反省し、戒める時間があっただろうか。本当に大切なのは「今、ここ」なのに。なぜなら、私たちが現実に生きているのは、今だからです。過去でも未来でもありません。自分たちが生きている今に、まさに足元を見て、そこにしっかりと立たなければ、未来は生まれません。

植物がしっかりとした根をはるように、100年先も傾かない家の基礎を築くように、私たちもまずしっかりとこの地に足をつけなければ!その為に、何度も自分と向き合い、軌道修正をしながら、一歩一歩しっかりと歩んでいきたいと思っております。

そんな思いを込めての『脚下照顧』です。

ところで「脚下照顧」はよくお寺の玄関やトイレなどでも見かけます。足元を見よの意から、履物をそろえなさい。という意味で掲げられております。曹洞宗では生活のすべてが修行です。履物を揃えることは、そのまま自分の心を揃えると同じことです。坐禅やお写経といった修行はできなくとも、できる修行がいくらでもあります。どんなに忙しくても、履物を揃えて脱ぐという心遣いはできる自分でありたいものです。

本年も年頭の抱負を心して、精進してまいります。皆様、何卒よろしくお願いいたします。

                                                                  龍門陵賢 合掌

[本覚寺寺報 第14号]